包装機械で言うと、包装資材の出来が〝肝〟になります。
前述のカンナの例に即して言えば、包装機械にとって、包装資材が〝材料〟にあたります。
どんなに整備された機械であっても、材料である〝包装資材〟がマズければ、動かないのです。
機械は決まった動作しかできません。人の手のように臨機応変に柔軟に対応するのは無理なのです。
こと、包装機械に関して言えば、繰り返し動作がつきものです。
ここは折り目がうすいから今回はキツメにとか、ここにしわがあるから、ここを避けてとか、
外形がバラバラで揃ってないから、適当な位置に置いてとか・・。
人の手なら、人の判断で柔軟に対応できるでしょう。
繰り返しますけど、機械は決まったことしかできません。
決まったこととは、機械を製作する際に定めた事がら、つまり、〝仕様〟です。
それに則って、それを忠実に再現して、決まりきった動作をすることしかできないのです。
決まりきった動作に外れることが、すなわち、機械の〝動作異常〟というわけです。
だからこそ、機械に対して如何に仕様通りの環境を与えてあげるか?
が、その機械を運用していく側の役目になるのです。
安易なデザイン変更は危険が伴う。
パッケージデザイナーが包装デザインを決める場合(ほとんどがそうでしょうけど…)に
よく発生する問題は、包材(包装資材)の変更に起因することが多いです。
包装紙などの質感を変えたがために機械上の調子が狂ったとか、少し寸法を変えたがために
機械が動かないとかという場合がそれに該当します。
機械を知っているデザイナーなら問題はないのでしょうけど(失礼を承知で言わせてもらうと)
ボクが知る限り、概ね、デザイナーさんは機械を知らない。(というか、知ろうともしない・・。(汗))
形状とかモロモロだけでデザインを決めてしまう方が多いような気がしています。
生産への配慮が足らないというのは否めないです。
今まで機嫌よく動いていたのが、急におかしくなったという理由の多くが、前述した
包装デザインの変更によることや、包装資材メーカーへの調合(製作)不良によることなのです。
なので、理解しておいて頂きたいのは、動作不良をまっさきに機械の所為にしないということです。
機械動作の不具合がでる場合、包装資材も疑ってみてください。