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ブリスター包装にもトレーサビリティを!

ところで… 貴社製品での 「履歴管理」って、どうされていますか?

こんにちは、
大阪・柏原でブリスター包装機をオーダーメードで手掛けています。
ブリスターパック・ラボ、担当のけたろーです!

小正月も過ぎることだし、今年こそ、景気がいい方向に回ってくれたらなぁ なんてことを切に願ってるわけなんですけども。 

さて…。

トレーサビリティは大事。

ここで言う履歴管理とは、〝トレーサビリティ〟のことです。 要は、その製品が、いつ、どこ(どの工場)で、生産されたか? の履歴が追えような仕組みがあるかどうか? ということです。 

トレースする情報で言えば、先に挙げた通り、いつ、どこで? に加えて、〝誰が?〟 というのもありますよね。

そういった情報が瞬時に把握できるような体制ができているかどうか? 如何ですか?

トレーサビリティがなぜ必要なのか?

トレーサビリティがなぜいるのか? と言えば、その一番には、ずばり『自己防衛』です。 商品へのトレースができれば、もしもの時に、迅速に対応することができます。

もしものとき? って?

っていうのは、クレーム案件が生じた時のことです。 

品質に対するゴタゴタは、あってはならないことなのだと思いますが、商品を買ったお客様からクレームが生じた時、その商品が『本当に』自社で作られたものなのかどうか? 

また、お客様を疑うつもりはないのだけど、もしかすると、お客様の方で改ざん… されている可能性はゼロではありませんし、そういったもろもろを迅速に確認する手段が必要だということです。

結局のところ、トレースできるかどうかは、自社製品のの品質を管理していくために不可欠な手段であるということです。

ブリスター包装でも。

トレーサビリティをどう考えるか?

食品関連では、ほぼ常識的に行なわれているようですけど、ブリスター包装を使っている雑貨品とか、日用品の類では、残念ながら… 的な感じの印象です。 

スーパーなどで、たまにブリスター包装されている商品をチェックしたりするんですけど、市場を見ている限り、あんまり、ケアされていないようですよね。 台紙の表面でも、裏面にも、ロットコードが印字(捺印)されてない商品が多いです。

でも、こればかりは会社の考え方や経営者側のスタンスにも依存する事由だと思えるので、不要だ! と言われたらそれまでなのですけども。(^_^;)

そうそう、これはちょっとした余談なのですが、うちのお客さんに歯ブラシメーカーさんがいらして、そこでは商品パッケージに対してはもちろんのこと、『歯ブラシ』そのものでもトレースできるような仕組みにしているそうです。 聞くところによると、歯ブラシ自体に仕込んでいるのだとか。

そのクレームが本当にメーカー側の欠陥であるなら仕方がないのですが、どこの世界にもいわゆる「クレーマー」的な人がいるみたいで、恣意的にクレームをつけて何かしらの請求をしてくる… というケースがあるそうです。 このお客さんのところでも、一時期そういう輩が増えて、対応に追われたことがあると言われていました。 

その時の教訓を活かして、トレーサビリティには気を配っているとのことでした。

あなたのところでは如何ですか?

管理データを後追いできる環境。

トレーサビリティを考えたとき、その視点は2つあります。 ひとつ目が、社内に向けた生産時に対する視点と、もう一つが商品として外部流通した時の視点です。 

生産時に対する管理は、製品の品質管理にも関わってくるので、何かしらの方法で行なわれているところも多いと思います。 恐らく、各製品や部品に対してコードを付与するなどして、そのコードと加工工程での処理をリンクさせて、工程履歴を管理していくというのが一般的だと思います。

こうすることで、例えば、いつ、だれが、どの工程でどの製品を処理したか? などという個々の製品に対する製造工程での履歴の把握が瞬時にできるようになるというわけです。 

一方の出来上がった製品に対しては、商品パッケージに「ロットコード」を付与して、それを追跡できる状態にするというのが常套手段です。 なお、コードに持たせる意味合いに関しては、各社各様の『コーディングルール』に従うという形になります。

概ね… なのですけど、社内で工場の固有記号や(包装された)製造年月日がわかる形式のコードを付与するのが一般的です。 生産・製造工程で管理している履歴と出荷後の製品の状態がマッチングできるということも大切なポイントになります。

いずれにしても、単純にコードを付与すればいいのか? と言えばそうではなく、付与したコードを『データ』として、データベースなどできちんと整理・管理して、参照できる仕組みがあるということが大前提です。

どのタイミングで?

で、ブリスターのパッケージに付与する場合、どのタイミングで行うのか? ということなのですけど、方法はざっと、3パターンあります。 まず、ひとつ目。

予め台紙にコードを捺印、あるいはインクジェットプリンターなどを用いて付与するという方法。 ついで二番目に、包装過程で付与するという方法、で、最後3つ目が、包装工程が終わってから付与するという方法です。

お奨め〝しない〟やり方。

コードを付与する目的は、トレーサビリティのためです。 付与したコードを管理データとして、如何に効率よく、適切に管理していけるか? ということが主たる目的になります。

ということを考えると、あまりお奨めしないのが『捺印』を用いた方法です。 なんでか? というと、データとしての管理が煩雑になってしまうからです。 

捺印や刻印を用いる場合、捺印した内容を台帳などを用いて管理する必要があります。 この際には、台帳への転記ミスなどの可能性は否めません。 また、その作業には判を入れ替えるという作業が発生し、この時、判の入れ間違えなどのリスクもあります。 ということを考えれば、管理データとしての信頼性が低下してしまう懸念があります。 

加えて、使用する判そのものの管理もする必要があります。 捺印・刻印の仕方によっては、鮮明さに欠ける場合があり、また、インクを用いるため、製品への汚れなども懸念されます。

産業用インクジェットなどが高値で一般的でない時代には、捺印による方法が主流だったのかもしれません。 それに、捺印では器材にそれほどコストがかからないので手軽に行なわれていたのだと思います。 捺印や刻印しかなかった時代のことを思うと、選択肢がそれしかないので仕方がなかったのかもしれません。

でも、今はどうでしょうか? 

おススメは、産業用インクジェットに代表される〝ダイレクトプリンター〟と言われる器材を用いた方法です。 こういった器材を使えばデータ管理が簡単になりますし、印字内容の設定ミスも格段に下がります。

最適な方法!

一番、最適な方法をお伝えしますね。

それは、ブリスター包装機上でコード印字をやってしまう! という方法です。 

包装処理前や、包装処理後に印字するという方法もアリと言えば、ありなのですけど… 作業性を考えると、包装機械上で子音字処理を行う『インライン』対応の方が格段に楽です。

まず、包装処理前に実施することを考えると、印字枚数の把握がメンドクサイというのがあります。 包装時に失敗すれば、その都度枚数を追加して対応しなければなりません。 また、予め余分に印字処理を行う場合には、『無駄』になってしまう可能性もあります。

作業としての印字処理を考えると、比較的楽な作業にはなるのですが、それでも、『包装処理前の段取り』として行っておく必要があり、工程がひとつ増えてしまうのは否めないです。

包装処理後のことを考えると、印字処理に向けた搬送手段が難しい、あるいは、その調整が難しいというのがあります。 ブリスター容器は歪な形状の物も多いので、台紙裏面に印字を行いたい場合には、作業が煩雑になってしまうのは想像に難くないです。

ということを考えると、包装機上で印字してしまうというのが一番手っ取り早く、作業としても楽で確実な方法と言えます。

組み込み事例。

産業用インクジェットプリンターを組み込んだ際の事例を紹介しますね。 ちなみに、うちの場合でのブリスター包装機へ産業用インクジェットを組み込む場合には、スライダを用いた方法を採用しています。

ターンテーブル型への適用。

ターンテーブル型への適用は、こんな感じです。

ターンテーブルが間欠停止している間… つまり、溶着作業をしている間にスライダをどうさせて印字を行うというスタイルです。 

動作はこんな感じです。

余談ですが… ヘッドを固定してテーブルが動作する際に印字すれば? という意見もあるかもしれませんが、その方法では綺麗に印字できないのです。 テーブルが回転するというのは、当然、回転方向の運動であって直線方向ではないので、文字が歪んでしまうんです… 体験済だったりします。苦笑

トラック搬送の場合。

トラック搬送(楕円軌道)型の場合は、こんな感じです。 ターンテーブル型に比べて、比較的設置は楽です。

ターンテーブル型と同様、スライダを使って搬送ユニットが停止している際に印字を行います。 こんな感じです。


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けたろーのアバター けたろー 包装機械相談士/時短設計®士。

包装機械相談士。時短設計®士。 先代よりブリスター包装機と関わり約40年余り。『人海的な手作業』が主流のこの包装業態に風穴をあけるべく、もっとブリスター包装機械のことを知ってもらいたくてこのサイトを立ち上げました。包装作業は毎日のことなので、なるべく、その負荷を減らせるようできればと思ってます。 人手不足や働き方改革が叫ばれている昨今。何かのきっかけになれば幸いです。 あなたの生産現場が、最高最善にハッピーになれますように。(*^-^)