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脱プラと包装。

脱プラ・だつぷら・ダツプラ… それをテーマに何度かブログを書いてるんですけど。


こんにちは、
大阪・柏原でブリスター包装機をオーダーメードで手掛けています。 ブリスターパック・ラボ、担当のけたろーです!

時短設計®を駆使して、人手不足解消なブリスター包装機を設計・製作してます。 ご相談はお気軽に!

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さて、主題の件。

包装が目の敵にされているようで…

脱プラの件、思うことを何度かブログ記事にしてあげてます。 

で、ここんところ、すごく思うことがあるんです。 それは、〝脱プラ=包装でなんとかせー〟 みたいな風潮があるのかなって。 レジ袋の有料化がそうですよね。 有料化が悪いとは言わないのだけど、何だかなぁって思うわけです。 あとは、各社の取り組み見てても、目だって見えるのが、包装での紙素材への変更とか。

で、〝脱プラ〟に向けての活動には2つの側面があるのかなっていうのが、個人的な見解です。

一つが、そのまんまの〝脱・プラスチック〟というプラスチック自体の使用を削減していくという取り組みで、もうひとつが、〝マイクロプラスチック〟への取り組み。

その両方について、言いたいのだけど… 

マイクロプラスチックは、包装だけが関係してるわけじゃない。

海洋投棄などの問題で、砕けたプラスチックが海中に漂い、海洋生物がそれを食べて~ という問題。 今やそれは、人体の中にまで入り込んでいるという衝撃的なニュースがあったりします。

けど… その原因が、包装が発端なような感じで捉えられ、報道されているのが、ボクには解せないのです。 被害妄想的な面もあるかもだけど。苦笑

そもそものところ、プラスチックがどこで使われているか? と言えば、包装はもちろんなのですが、ご周知の通り、それはそれは多岐に渡っていますよね。

で、マイクロプラスチックという視点で見てみれば、その発生源は包装以外にもたくさんあるんです。

ナイロン繊維などもプラスチックです。 つまり、衣類。 カバンなどもプラスチック繊維でできてるものもありますよね。 後は、家電やクルマなどの工業製品などもそう。 クルマに関して言えば、タイヤも。 農業や漁業の分野だって、たくさんプラスチックが使われています。 災害時に使われるブルーシートもプラスチックだし、土嚢の袋もプラスチック。 身近では、店舗前の幟だってプラスチックの繊維でできている。 

何が言いたいか? って?

それが〝マイクロプラスチック〟になる確率は、包装以外での方が大きいのではないか? っていうこと。

ブルーシートが典型ですよね。 災害時には欠かせないのかもしれないのだけど基本的に屋外での使用になるから、紫外線等で劣化し、それがボロボロになって、雨風になって海へ。 幟などもそうですよね。 店舗前でボロボロのままで掲げられているのもよく見かけるし。 土嚢だってそう。

農業用で使うネットや土を覆うシート、漁業で使う漁網とか。 数え上げるとキリがないくらい。 クルマのタイヤなんて最たるもんかなと思えるし、もっと身近では、衣類です。 

人が歩くたびに、擦れて擦れて、それが〝微粒子〟になって飛散する。 最近で言えば、不織布のマスクもその典型。 マスクの場合は、故意でないにせよゴミとなって、やがて… 衣類やマスクの場合は、擦れて微粒子になったそれを知らず知らず『直』に吸い込んでいるというね… 滝汗

でも、記憶する限り、衣類にしても、クルマにしても、脱プラでxxしてます! みたいな報道がない。 

もっとも、衣類系に関しては、個人のデザイナーさんが取り組まれているのはたまにみます。 でも、大手でっていうと、ない気がします。

マイクロプラスチックについて〝目に見える顕著な〟健康被害がないので、『問題ないや!』的な感じで捉えられてるのかもしれないのだけど、実際には、プラスチックというのは体内のホルモン系に作用するから、知らずに成人病や何かしらの体調不調を誘発してたりします。 まぁ、直接の原因がそれだって、医者も誰も何も言わないからわからないのだろうけど、冷静に考えれば、恐らくそうだと思われます。 

また、最近の〝異常な事件〟を鑑みると、間接的に何かしらの作用があるのかと… ということは否めないです。

包装の視点で。

先月に、東京で開催されたFOOMAとInterPhexという展示会を観に行ってきたんです。

ちなみに、FOOMAは食品系の機械、設備、食品材料など食に関わる展示会で、InterPhexは、医療とかバイオ系の展示会です。 どちらも、包装と密接に関わっているので、情報収集がてら観てきました。

そこで思ったことは、正直、以前よりも〝脱プラ〟感は薄らいでいるのかなという印象です。 確かに、脱プラの流れはあるのだけど、どちらかというと、紙ベースというより、〝プラ+プラ〟という同質材料への転換という感じ。

プラ+プラで、安心?

今や、各自治体でプラスチックの分別が盛んに行なわれていますよね。 うちのところでも、プラゴミの分別はやってます。 でも…

プラスチックを知ってる方ならご存じだと思うのですが、厳密に言うと現在のプラスチックのリサイクルって、実は難しいんですよ。 特に、包装関連では。

なんでか? って? 包装で使われるプラスチックっていうのは、〝複合材〟が多いのです。 そのため、リサイクルがやりずらい。 最終的には、燃やすしかないという感じ。 ちなみに、以前までは、燃やして、その熱源を再利用するという方法でも〝サーマルリサイクル〟として成り立っていたのだけど、現在の世界的な流れでは、サーマルリサイクルはリサイクルに非ずという方向になってます。

ともあれ、実際のところで言えば、プラスチックのリサイクルを考えた場合、単一素材でないと難しいのです。 こと、包装の例えばフィルムで使われているのは単一素材でなく、いろんな種類のプラスチックを積層して作られています。 アルミ蒸着(裏面が銀色のやつ)などがわかりやすいと思います。 外気とか紫外線とか外部環境の影響を受けないように、アルミを組みあわせてフィルムが作られています。 

また、作業性の面で言うと、封かん時に溶着しやすいように溶けやすい材質のプラスチックを間に挟んだ(ラミネートという)フィルムが使われています。 なので、厳密に言えば、リサイクル不可に値するというわけです。 

フィルムもプラスチックだ! と思って、一生懸命分別してますけど… たぶん、サーマル(燃やす)行き。

プラ+プラにしました! ということをアピールポイントにセールスを仕掛けるところもあるようですが、厳密な目でみれば、それはホンマにセールスに値するのか? と… 思ってしまうのは、ボクだけ? かもしれませんが。 苦笑

けど、展示会をみてると、素材メーカーの中では、モノマテリアル(単一素材)な製品も開発されているようです。 こういったものが普及すれば、本来の〝プラ+プラ、安心!〟って言えるんですけどね。

ちなみにPETボトルは、まだ、PET素材単体なので、リサイクルはやりやすいみたいですよね。(キャップのリング部分が厄介みたいだけど…)

プラに替わっての 紙 を考える。

この前の展示会では、当然紙のものも出てました。 風潮としては、脱プラ イコール 紙へのシフトというのは根強いです。 しかし… それはそれで問題かなと個人的には思ってます。

森林伐採な面もあるんですけど、問題はそこではなくて、人体への影響です。

ご存じの通り、紙だけでは使えない場合が多いですよね? 紙単体だと水分を含んだものは使えない。 

だからどうするか? というと、そこでもやっぱり〝プラスチック〟が使われるわけです。 あるいは、耐水性のコーティングを行うとかの処置がなされる。 この時に、〝PFAS〟の問題が起きるんです。

というか、もうすでに起きている。 今や、PFASは大問題になってますよね? ご存じないですか?

大問題な〝PFAS〟ショック。

包装関連からのトピックではないのですが、例えば、横田基地での火災で、その消火に米軍が使った消火剤に大量のPFASが含まれていて、それが地下水に流れ込んで、水が汚染されているという話し。 これは、横田周辺に限ったわけではなく、今や、日本のあちこちで起きていることです。 

例えば、回収された廃棄物が〝野ざらし〟で保管され、その中の成分が経年で土中に流れだし、地下水を汚染する… などということがあちらこちらで起きています。 保管場所の地面がきちんと整備されているところなら、そのリスクは少ないのでしょうけど、それでも、そこの整備不良などがあれば、じわじわと… というのは免れないのです。

飲み水に影響してくるので、非常に問題ですよね。 水は生きてく上での源でもあるし。 

日本の水源は、かなりの率で汚染されているとも聞きます。 厄介なのが、PFASの除去です。 除去方法も開発されているみたいですが、なかなか難しいみたいなことを聞いたことがあります。

で、PFASとはなにか? っていうと、フッ素化合物のことです。 身近ではフライパンなどに施してあるフッ素加工とかがそれで、ご多分に漏れず、包装材料の関連で言えば、紙への耐水でもこれが使われています。

フッ素化合物が体内に入ると、ホルモンに作用して将来に渡って(死ぬまで)何かしらの影響を及ぼすということがわかっています。 成人病のリスクしかり、認知症などへのリスクもあったり、また、生まれてくる子どもへの影響とか、そもそもの生殖に関わる部分へも。 過去には聴かなかった病名・病気も、もしかするとこの辺りに起因しているのだとも思えます。

ともあれ、〝紙に変えました!脱プラです!安心です!〟 という論調には気を付けた方がいいと思います。

結局?

プラスチックが発明されて、それはそれは夢のような便利な素材で、瞬く間に浸透して、今日に至るわけなのですが…

やっぱり、〝人工的にできた〟便利なものって、何かしらのリスクがあるのは否めないですよね。 自然素材でできたものなら、まだ、自然に返るような自浄能力はあるのでしょうけど、人工的なものとなれば、無に均しい。 概ね、「直ちに被害はない」とか、〝今は安全〟などといったフレコミをされる場合が多いのかなって。 

どうしていくのがベストなのか? と言われると返答に困るのですけど。

プラスチックに替わるものとして、植物由来の~ っていうバイオ系のもありますけど、でも、やっぱり、〝プラスチック〟であることには違いないのかなって思ったりします。

解決への道は、やっぱり、プラスチックの使用量を抑えて、自然な素材に替えていくのが、当面の方向なのかなって… それくらいしか考えられない… 

ともあれ、うちの目下の課題は、〝ブリスター包装をどうするか?〟という点。 汗

死活問題なんですよねぇ。滝汗

時とともに、分野への栄枯盛衰があるとか、業界・業態への影響があるとかっていうのは、それを見たり、耳にしたりはしてるんだけど、でもそれは自分以外のところでの話し。 一種の【対岸の火事】的な目線で見てたのは否定しません。 しかし… 実際に自分事になりつつある状況を思うと、〝はて、どうしたもんか…〟と。 

なるようにしかならんのだろうけど。 (^_^;)


時短設計®な視点で、あなたの包装作業の現場が、少しでもハッピーに快適になることサポートをしています。

ご相談は随時受け付けております! お気軽に。

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Written By

けたろーのアバター けたろー 包装機械相談士/時短設計®士。

包装機械相談士。時短設計®士。 先代よりブリスター包装機と関わり約40年余り。『人海的な手作業』が主流のこの包装業態に風穴をあけるべく、もっとブリスター包装機械のことを知ってもらいたくてこのサイトを立ち上げました。包装作業は毎日のことなので、なるべく、その負荷を減らせるようできればと思ってます。 人手不足や働き方改革が叫ばれている昨今。何かのきっかけになれば幸いです。 あなたの生産現場が、最高最善にハッピーになれますように。(*^-^)