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目の見えない人にもバリアフリーを!

先日、所用で東京方面へ行ってきたんですけど、街中を歩いている時に興味深いものをみつけました!

こんにちは、
大阪・柏原でブリスター包装機をオーダーメードで手掛けています。
ブリスターパック・ラボ、担当のけたろーです!

めざせ、100人! ってことで、Youtube やっているのですが、なんと! お陰様で100人突破しました! これもひとえに、皆さまのお陰です。 次は1000人目指してコツコツ。 できればチャンネル登録お願いします!

さて。。

点字ブロックに?!

東京メトロ(地下鉄)にのっての移動。 ある駅の階段の踊り場付近に大阪では見慣れないものを見つけました。

それは、これ。

『? 点字ブロックの中にQRコードが載ってるやん!』 って、思わず写真。

その場では読めなかったんで、後日、このQRコードを読んでみると、ナビゲーションアプリのダウンロードサイトに繋がりました。 〝ShikAI〟 というアプリで、視覚に障害を持つ方のためのナビゲーションをサポートするアプリ。

調べてると、LiNKXという会社さんが開発、リリースしてるアプリのようでした。 続けて、東京メトロのサイトをみてると視覚障がい者向けの支援として採用している旨のことが書かれていました。

誰がためのバリアフリー?

なんだかんだと、やっぱり都心。 これ見たとき、『さすが東京やん!』 って思ったわけです。  最新の体制で臨んでいるのはすばらしいですよね。

で、ボク自身、『ブリスター包装に点字を』ということで、視覚障がい者向けの施策を提唱している端くれ。

以前に掲載して頂いた新聞記事。

ご縁があって、点字を調べたり、視覚に障がいを持つ方から直接お話を聴かせてもらったりしてる中で、ここのところ、すごく思うことがあります。 

それは、バリアフリーについて。

確かに、バリアフリーという事がらは、以前と比べてすごく進んできましたよね。 だけど、一口にバリアフリーって言うのだけど、それはだれに向けられているのか? って思うんです。

地域や企業活動の一環で、バリアフリー化しました! っていうお話しを耳にすることがあります。 

例えば、段差をなくしたり、スロープを設けたり。 または、非力な人でも扱いやすくしたり、操作性をよくしたり、ボタンの配置を変えたりといったことがら。。 

それはそれで大事なのですけど、少し問題だと思うのは、そこへの対応だけでバリアフリー化が完結してしまっているということです。 

バリアフリーへの捉え方は、概ね、脚が不自由で歩けないとか、筋力に問題を抱えているといった身体(肉体)的に障害をもたれた方のためへの利便性やその配慮という感じが一般的なのかなと。 

スロープを設置するなどということは傍から見ればわかりやすくて、言い方がまずいのかもしれませんがパフォーマンス(企業活動)としては明示しやすいですよね。 でも、本質がそれだけに向けられているとするなら、ちょっと残念かなって思うのです。

障害の種類は、千差あると思います。 先天的なことや、事故や病気で後天的になってしまうこととか。 部位もそれぞれ異なってきます。 調べてみるとわかるのですが、障がいの分野で言えば、視覚障がいに対しては、ちょっと蔑ろにされている感はすごく否めないのです。 という意味では、LiNKXさんとか、それを採用してる東京メトロさんの取り組みはすごいなって思うんですよ。

皆が扱いやすい世の中へ。

〝ブリスター包装に点字を〟という取り組みの中で、だいたいの企業さんは『これ、良いですね!』と第一声をあげてくれるのですが、そのあとの言葉が…

でも、うち(の商品)には関係ないです。 他がやってくれるんじゃない?

って、ほぼ全員がそんな感じの口ぶりです。 

ブリスター包装に点字を入れることを提唱してます。

自社の商品的に、視覚障がいの方は〝対象にならないであろう〟からってことで、要は、他人事になってしまっているのが現実です。 けど、それは単純に思い込みの場合がほとんどです。

視覚障がいの方が化粧をしないのか? と言えば、答えはNoです。 また、歯ブラシなどの日用品を使わないのか? と言えば、それもNo! 包丁、ナイフやハサミといった刃物を使わないのか? これもまた、No! 

彼らも生きてく上で食事もするし、目が見えてる我々と同じく普通に生活してます。 

結局のところ、目が見えている我々の側に〝思い込み〟の状況が根強くあるのは、すごく痛感できます。 これは、自分、もしくは自分の近しい人がそういう境遇に陥らない限り、皆、関心を持たない、持ちにくいということですよね。

明日はどっちだ?

しかし、かくいうボクも似たような感じだったので、正直なところ、そこに対しては強く言えた立場ではないです。 

けど、視覚障がいの方からお話を聴いたり、いろいろと勉強していく中で 『明日どうなるかわからん』 って、すごく思えたのです。 

ところで、人間は視覚からどれくらいの情報を得ているのか、ご存知ですか? 

それは、80% です。 人間が視覚から得ている情報は、凡そ80%だと言われています。 つまり、ほとんどの情報を視覚から得ているというわけです。

先天的な視覚障がいの方は『見えないこと』が当たり前で生活されています。 生まれた時から見えないのが当たり前なので、初めからそれなりの感覚で生活されているようです。 なんなら、彼らの感性は、十分に目が見えている人よりも格段に上です。 

後天的な場合、80%の情報が遮断されるわけです。 また、『今まで見えていた』という前提があるから、見えない生活のリズムをつかむのにはかなり苦労すると聞きました。 視覚に替わる、聴覚、嗅覚、触覚など、残りの感覚を総動員して生活することになって… でもそれは、今までの生活ではあんまり意識してないことでもあったりします。

そもそも、後天的というのは、病気だったり、事故だったり、何かしらのアクシデントに見舞われて、光を失ってしまうことです。 最近では、成人病から目が見えなくなってしまうケースも増えているとききます。 若年性の成人病が増えている現実を考えれば、後天的になってしまう方も増えているのではないかと思います。

ボクの友人に高校時代のアクシデントで片目損傷の方がいます。 部活動か何かのときに、事故で損傷してしまったと話してくれました。 昨日まで何ともなかったのが、その事故で片目生活になってしまった… と。 

事故などのアクシデントの場合って、可能性として誰にでも起こりうる問題であって【ゼロ】ではないですよね。 つまり、『明日はどっち?』ってそういうことです。

他人事で思っていたことがらが、瞬間で自分事になってしまうこともあるということです。

〝見えてる〟ボクらができること。

幸い、ボクは見えてます。 近視なのでそんなに視力がいい方ではないのですが、見えてます。 だからこそ、『見えてる』ボクらができることがあるんじゃないか? って、思うんです。 

目が見えない人でも、見える人と変りなく、普通に不自由なく生活できる環境を構築していくこと。 

それが、ボクら見えている人側の使命なんじゃないのかと。

たとえば、お店で不自由なく買い物ができる環境。 例えば、家の中や出先の中で快適に過ごせる環境。 公共交通機関等で自由に移動ができる環境。 ・・・などなど。

でも、現状をみてみれば、全ては『見える』ということが前提で作られています。 ボクが携わってるブリスター包装なんて、その典型です。苦笑 

こと、包装に関して言えば、日用品、食品、医薬品・・ ほとんど全てのものが〝見える〟ことが前提で成り立っています。 きれいなパッケージではあるものの〝見えない〟ことを前提に捉えてみれば、その商品が『ナニモノ』であるのか全くわからない。 

例えば、食品。 目が見えるからそれが何かわかります。 けど、見えないことを前提とするなら、〝口に入れる〟まで、それが何なのかわからないということです。

だからこそ、そういった環境を開発していく上では、〝見える〟という前提より『見えない』という視点や視座が必須なんだと思います。

それ以外にも効果あり。

結局のところ、見えない人への配慮っていうのは、見えている人への配慮にもつながっていくのだと思います。 

視点を変えて考えてみると…

真っ先には、高齢化社会への対応が頭に浮かびます。 老いてくれば、目が悪くなりますよね? なので、視覚障がいの方への取り組みは、高齢化社会への対応にもつながるというわけです。

また、コロナでの外出制限が終わり、インバウンドでどんどんと外国人観光客が来日してきている世の中ですよね。 考えてみれば、『見えない』という状況は、日本に来た異国の人でも同じことだと思えます。

どういうことか? というと、

立場を変えて考えてみれば、例えば、英語を習っている人にとっては英語の表記は理解できますよね。 けど、それが習ったこともない言語だとしたらどうでしょうか? そこに書かれている〝文字らしきもの〟は単なる記号でしかなくて、『何か書かれている』程度にしかわかりませんよね? 

見える、見えてない ということを少し拡大解釈すれば、【見える=理解できる】【見えない=理解できない】とも言い換えることができるんじゃないでしょうか?

とすれば、【見える】ように変換するという手段が、それへの対応であると考えることができると思うんです。 つまり、見えない人への配慮が、インバウンドを含め、多くの人を救うことにつながるんじゃないか? って。

見えないから、見えなくても理解できるようにするということ。

ボクがやってる包装でも表記があっても内容がわからず、強いては、その物自体がわからないということは、外国人の方に対しても同じ状況です。 

余談ですが… インドネシアに行った時にインスタントラーメンを買って帰ったんですが、書いてる文字が理解できず、味がわからない… っていうことがありました。苦笑 

最重要なこと。

今は昔と違って色んな技術が進化しています。 

スマホがその典型で、また、最近ではAIも劇的に進化してます。 それらを有効活用すれば、さらに便利にしていけるんじゃないか? って思っています。 だけど… 技術は発達したとはいえ、その前にもっと重要なことがあると思うんです。

それは、【皆の意識の改革】 です。 

繰り返しになりますが、『自分(ら)には関係ない』という他人事の意識をことをまず止めてみることが最重要なのだと思います。

他人事ではなく、自分ごととして受け止め、想像力を働かせて、『どうすればよりよくなっていくか?』を考えていくことが大事なのだと思います。


まずは、お気軽にご相談ください!

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Written By

けたろーのアバター けたろー 包装機械移相談士/時短設計®士。

包装機械相談士。時短設計®士。 先代よりブリスター包装機と関わり約40年余り。『人海的な手作業』が主流のこの包装業態に風穴をあけるべく、もっとブリスター包装機械のことを知ってもらいたくてこのサイトを立ち上げました。包装作業は毎日のことなので、なるべく、その負荷を減らせるようできればと思ってます。 人手不足や働き方改革が叫ばれている昨今。何かのきっかけになれば幸いです。 あなたの生産現場が、最高最善にハッピーになれますように。(*^-^)