溶着タイプのブリスターパックを採用されているところであるなら、シール不良は本当に避けたいトラブルですよね。
こんにちは、
大阪・柏原でブリスター包装機をオーダーメードで手掛けています。 ブリスターパック・ラボ、担当のけたろーです!
受託包装を絶賛承り中です!。 お気軽に!
さて…
シール不良は大敵です!
ブリスター包装における「シール不良=溶着不良」とは、台紙とブリスター(透明容器)がしっかりくっついていないことを指します。 また、ブリスター包装におけるクレームのほとんどが、恐らくこれによるものなんだろうと察します。
実は、たまに店頭で確認することがあります。笑
ブリスターパック製品を見つけては、『ちゃんとついてるのかな?』みたいな〝抜き打ち意地悪検査〟をすることがあります。 苦笑
自分たちが関わったお客様のところの商品はもちろん、他のメーカーさんのものも両方ともです。 こと、自分らがリリースした機械を使って頂いているお客様のに対しては、じっくり見たりします。
シール(溶着)面を確認して、しっかり作業されているかどうか? 滅多なことは起こらないって思ってても心配ですからね。 笑
シール面をみていると、ここはうまく使ってくれてるなぁとか、きれいにシールされてるなぁとか、ちょっと痛んできてるなぁとか・・・。 モロモロがわかったりするんですよね。
あってはならん!
これは、先日のことなのですが… とあるブリスターパックでの製品を見た時、有ってはならないことが起こったのです。 シール面の溶着性を確認しようと、台紙を少し反らせたら…
パキっ! ( ゚д゚)
ブリスター容器と台紙が〝パカっ〟ときれいに剥がれてしまいました。 むろん、その商品を持って店員さんの元へ行き、『不良品みたいです』と手渡してきましたが…
ブリスターの溶着時には、時に溶着しているように見えて、実は、全然着いていないという状況があったりします。 また、作業時には着いている(ように見える)ものが、時間の経過とともに剥がれやすくなっている場合もあります。
なぜ、起こる?
くっ付いているように見えて、実は、くっついてない。 一番、厄介な状況ですよね。 では、なぜ、シール不良が起きるのでしょうか?
シール不良の原因はいろいろと考えられるのですが、その1つが〝温度管理に依るもの〟です。 つまり、温度管理の不具合により、ホットメルト(熱で溶ける接着剤)が完全に溶けていない状態で処理されていることが関係しています。
熱源の温度ムラが起因。
この現象は、特に広面積な熱板と木型を用いた多数個取りで処理を行うブリスター包装機で発生しやすいトラブルです。
シール(溶着)で用いているヒータープレート(熱源)と包材(台紙)との接触面の温度が均一でなく、溶着時の接触面に温度のムラが出てしまうことから、シールされるところとされないところが出てしまうというわけです。
こと、多数個取りで処理を行うブリスター包装機では広面積なヒータープレートを用いるため、温度ムラが起きやすいのです。 広面積なヒートプレートを用いている場合、ヒーターの構成によっては熱分布が均一になりづらい傾向があります。 面積が広いと、中央部と端とでは均熱化が難しく、多少の差がでてしまいます。
それが温度ムラになり、溶着時に影響を及ぼすというわけです。 なお、温度ムラは、熱源として使われるヒータプレート自体で発生している場合と、機械自体のバランスで発生している場合の2つが考えられます。
また、ヒータプレートの表面の精度も温度ムラの一因に成りえます。 溶着時に大切なのは、シール時のヒータプレートと包材との密着性です。 ヒータープレートに反りなどがある場合や、その表面にキズなどの損傷がある場合には、密着性が薄れるため、溶着に影響が生じるということです。
それに加えて、木型を用いた多数個の処理では、溶着対象となる包材を木型に並べた際に〝偏り〟が生じてしまう場合があります。 偏りが発生すると、ヒータープレートへの接触に対しては均一ではなくなるため、溶着不良が発生します。 つまり、偏りの所為で、接触する箇所にバラつきが生じるというわけです。
そのバラつきをを軽減させるために、〝高圧でプレス〟するという方法で対処しているのですが、その弊害が他に生じるのです。 …という話の続きは、次の機会に。
修正・加筆 2024/06/20
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