だんだんと春めいてきましたね。過ごしやすい気候になってきました。 うちの近辺では、まだ、桜の開花はみられないのですけど、もうそろそろかなぁって感じですね。 今日もヒートシールの話題。
こんにちは、
大阪・柏原でブリスター包装機をオーダーメードで手掛けています。 ブリスターパック・ラボ、担当のけたろーです!
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さて…
ヒートシールについてのおさらい。
今回も前回に引き続いてヒートシールの話をお伝えしますね。 それでは、前回のおさらいをしておきましょう。
大事なポイントは、ブリスター包装で行なわれる溶着タイプの封かん作業は、あくまでも〝ヒートシール(熱溶着)〟であって、圧着ではない… ということ。
そこを誤解されている方がかなりいるということをお伝えしました。
ではなぜ、〝圧着〟という誤解が生まれているのか?
それは、一般的に出回っている〝ブリスター包装機〟に起因しているのだと思われます。
機械の構造が〝圧着してる〟と思われても仕方がない構造だからなのかもしれません。 その構造は、まるで、プレス機械の様な格好で、数トンの圧力が扱えるという感じですからね。
それに加え、某メーカーの方でも、〝xxトンは絶対要る!〟 なんて平然と言うくらいなわけですから、溶着よりも「圧着」をイメージさせてしまうのも無理はないのです。
しかーーし! ブリスター包装でのヒートシール(熱溶着)とは、
台紙表面に塗られた〝ホットメルト〟を接着剤として用い、それを溶かすことで容器と台紙を接合する。
ということを指していますので、決して圧着ではないのです。
くどいようですが、仮に圧着というならホットメルト(接着剤)なしでもくっつくはずですよね? もしくは、試しに熱を入れずに加圧だけでやってみてくださいな。 絶対つかないですから!
ヒートシールとは、あくまでホットメルトという熱で溶ける接着剤を用いた熱溶着のことですので、そこのところ誤解のないようにお願いしますね。
では、ブリスター包装作業中に〝着かないぞ!〟が発生したら? どう対処すればいいのでしょうか?
なぜ、くっつかない?
ブリスター包装において、稀に起こる
台紙と(成形)容器がくっつかない!
という現象が、最大かつ最悪の問題になります。 なぜ、最悪の問題なのか?
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それは、台紙と成型容器がくっついてこそのパッケージですので、くっ付かなければブリスターパッケージとして成立しないからです。 また、接着が弱いと台紙と容器が簡単に外れて、中身がでてしまうといった問題が発生します。
溶着するという点においては、逆に言えば、〝如何に効率よく、確実に着けるか?〟ということこそがブリスター包装での最大の課題とも言えます。
じゃぁ、なぜ〝くっつかないという現象〟が起きるのでしょうか?
くっつかないは、なぜ起きる?
これは、うちでも何度か経験しています。 うちの場合では出来上がった機械での溶着テストの際に、そういう状況にしばしば遭遇することがあるのです。
包装資材は、クライエントさん準備としているのですが、準備された資材を使って、いざ! という時に溶着がうまくできないのです。 最悪の場合、クライエントさんから
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あんたのとこの機械、性能悪いで!
などと言われかねないので、現地に据え置くまでにいろいろとチェックを行います。 でも時に、
条件を変えて見ても、ダメ。 ある部分だけの着き方がマズイ。
もっとも最近では、打ち合わせの段階でクライエントさんに事前にキーポイントをお伝えするので、あまりそういう状況は発生しないのですけどね。 でも、それでも 『なんで着かないんだろ?』 とすったもんだする場合があります。
そういう場合は、こちらの以前のストック(他製品で使用したやつ)を使って、比べてみたりします。 すると、以前の台紙ではすんなりくっついて、今回のでは全く… ということが起こります。 その場合には、両方をお見せして、比較してもらっています。
実は、確認すべきポイントがあります。 それを、少しお伝えしますね。
確認すべき3つのポイント。
ヒートシールを行うには、3つのポイントがあります。 ポイントというよりかは、〝ファクター(条件)〟ですね。 ヒートシールの処理に対する条件です。 つまり、今からお伝えする3つのファクターを適正にコントロールすることで、適正なヒートシールが行えるというわけです。
ファクター1: 圧力。
ファクターの1つ目は、『圧力』です。
前回とか、前述を通して〝圧力はいらない〟と書いてきましたけど、いらないのは〝巨大な圧力〟という意味であって、全く要らないというわけではありません。
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資材の状態が良好なら、数十トンという圧力は必要ないということです。 しかし、一般的にブリスター包装で言われている〝圧着〟のイメージでは、〝数トン~数十トン〟のレベルのことで言われています。 でも、それほどまでの圧力はいらないのです。 要は、成形容器の〝ムラ〟をとるために適度な圧力が必要というわけなのです。
もっとも、『多数個』で処理を行う場合には、ムラの範囲が大きくなるため、巨大な圧力が必要になるのは否めないです。 ただ、圧力で大切なのは、均等均一に包装資材を押さえているかどうか? ということです。
溶着を行う面(接着面)に対して圧力が均等にかからず、どこか〝浮いてる〟状態になっているなら、当然、着かない場所が発生します。 ですので、容器と台紙とが偏りなく、むらなく均等均一に押せているか? ということを中心に確認を行います。
また、熱源がシール面に対して均等に接触してこそ、安定したシール性が得られるので、その辺りも確認のポイントになります。 熱源にヒータープレートを用いる場合、プレートの材質によっては熱変形でプレート面に反りが生じる場合があります。
溶着面に対して反っているのであれば、その箇所は接触されないわけですから、着かないという状況が生まれるということです。
ファクター2 温度。
2つ目は、『温度』です。 シツコイヨウデスガ…
ブリスター包装では台紙面に塗布されたホットメルトを溶かすことで、台紙と成型容器の接着を行います。 ですので、ホットメルトが溶けなければ接着は行えません。 言い換えると・・ 一番のキモが、温度だとも言えます。
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ホットメルトの溶ける時間は、ホットメルトそのものの材質によって変わります。 どれくらいの温度帯を使用すればいいか? は、事前に台紙メーカーに確認しておくのがベターです。
ファクター3 時間。
最後に『時間』です。 台紙と成型容器に適正な圧力と適正な温度を印可して、その状態をどれくらい保持すれば溶着できるか? を確認します。 なお、時間のファクターは〝ホットメルトが溶ける時間〟とも言い換えることができます。
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これら3つのことを確認、調整して、それでも着かないという状態が生じるのであれば…
はてさて、何が問題なのでしょう?? 実は、アレが起因してたります。 …と言う話の続きは、次回の講釈へ。
あなたの作業現場が、少しでもハッピーに快適になることを願っています。
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