国内においても、スライドブリスターは改ざんされやすい部類の包装形態です。
ステープル(ホッチキス)やシールなどで留めているとはいえ、開封は容易です。
ということを考えると、実は、かなりリスキーな包装になりますよね。
ではなぜ、そんなリスク持ってるスライドブリスターが、国内で主流になっているのか?
それには、こんな理由があります。 大きくは2つ。
- 包装に設備がいらない。人手だけでOK。
- 包装作業に失敗してもロスがない。
結局、対カスタマーというより〝製造側の論〟が大きく関与していると言えます。
つまり、包装資材の維持管理費用=ランニングコストを抑えたいがために
採用されているというわけです。
でも、実は、そこにも認識不足による大きな落とし穴があるのです。
実は、スライドブリスターはコスト高。
以前のログにも書きましたが、実は、スライドブリスターはコストが高いのです。
⇒ 以前のログ参照。
コストが高くなる理由には、資材という面と、作業性という面という2通りあります。
ちなみに、以前のログで書いたのは資材という面で見た場合です。
(作業性については、また次回のテーマでポストします!)
実はその他にもう一つ大きなコストが潜んでいるのです。
それは、『信用』や『信頼』という【目に見えないコスト】の部分です。
もしもの時には、これが一番大きなコストだったりします。コストというより、代償…
盗られやすいパッケージを採択して、そのリスクを販売店に追わせているとするなら
その製品の振り出し元であるメーカーの責任はどうなの? っていうことです。
海外では、その辺りはシビアですものね。最悪は、訴訟になりかねない。
日本での『普通』が、海外では全然普通じゃないから、
その点からアプローチを考え方を変えた方がいいです。
もし、ブリスター包装の製品を海外で展開するお考えがあるなら、
溶着タイプが安全で且つ信頼性も格段にあがります。
なぜか? それは、パッケージを破らないと出せないから。
ちなみに、うちのあるお客様は、
商品を海外展開、特に、アジアに目を向ける場合には、溶着タイプが『MUST』です!
と言われていました。
というわけで、
もし、海外展開を考えられているのであれば、相手市場の『治安』っていう面も
ちょっとケアした方がいいよという話でした。