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溶着タイプのブリスター包装への誤解。

パッケージ:ブリスター包装機

溶着タイプのブリスター包装について、何かしらの誤解を持たれている方が居られるようです。

こんにちは、
大阪・柏原でブリスター包装機をオーダーメードで手掛けています。 ブリスターパック・ラボ、担当のけたろーです!

受託包装を絶賛承り中です!。 お気軽に!

さて…

溶着タイプはスライドタイプよりコストがかかるのか?

ブリスター包装にも種類があって、こと、台紙と容器を溶着するタイプのブリスター包装に対しては、

溶着タイプはコストがかかるんだよなぁ…

なんてことを言われる方が若干、いらっしゃったりします。 ちなみに、下の画像でいうと、スライドブリスターが左で、溶着タイプが右です。

この仕事をしていると結構、その類の話が耳に入ってきます。 世間では、よ~く言われているようですね。

実は、誤解です!

でもね、それは誤解なんです! しかも、おおきーーな 誤解!!

なぜ、コストがかかると言われているのか?

そう言われる所以は、恐らく、設備投資を伴うからだと思われます。

スライドタイプが機械を使わず、手作業だけで包装ができるのに対して、溶着タイプでは溶着するための機械が必要になります。 機械がいること、すなわち、設備投資ですよね。 なので、

コスト(設備投資)がかかるよ~

といった刷り込みがあるようです。 確かに、設備は必要です。 それがないと包装できません。 しかし、問題なのは、その設備を単なる【コスト】とみるかどうか? なのだと思います。 設備を単なる【コスト=出費】と捉えれば、

お金かかるからムリ!

になってしまうのだと思います。 でも、〝投資〟と考えればどうでしょうか? 

投資であるなら、後にお金を生んでくれますよね?? 

初期投資がいる、いらないでの判断よりも、後々に〝どれくらいのコスト=出費〟がかかるのか? の方が最も大切なことだと思うのですが… 如何でしょうか?

概ね、機械代やら〝目先〟のお金に着目されがちなのですが、包装にかかるコストは、資材や人件費によるところが大きいのです。 とするなら… 

実は、スライドブリスターの方が資材単価が高い!

実は… 見落とされがちな重大なことがあるんです。 それは、

資材(容器)のコスト

です。 こと、包装資材は消耗品です。 使うほど、コストがかかっていくということです。

で、容器単価は、その構造で変化します。 どういうことかというと…

割高なスライドブリスター

容器の特徴から言うと、スライドブリスターは台紙を挿入するという構造をしています。

台紙を挿入するためには、容器自体の大きさを台紙以上の大きさにする必要があり、また、台紙を挿入させる溝も必要になります。 つまり、溝を形成させるための加工工程が必要ということです。

その一方で溶着タイプの場合では、同一の内容物であっても、台紙に貼り付けるための『溶着(シール)代』の部分があればよいのでスライドブリスターに比べ、材料面積は減ります。 すなわち、溶着タイプの容器の方が同じ大きさの材料で、たくさん作れるということです。

左:溶着タイプ 右:スライドタイプ

ということは、つまり、溶着タイプの方が格段に容器自体のコストが下がるというわけです。 

塵も積もれば…

さて、ここで少し考えてみてほしいことがあります。 

包装資材は消耗品です。 そして、包装資材を使っての作業は毎日のことです。 

仮に、スライドブリスターと溶着タイプのコスト差が10円だったとします。 そのたった10円の差でも、数千ロット、数万ロットになると… どうでしょうか?

これは、実際に体験した話なのですが、以前、弊社のお客さまからこんな風に言われたことがあります。 そのお客さまは、スライドブリスターから溶着タイプを検討され、弊社に機械の製作を相談に来られました。 そのお客さんの元へ機械をリリースして程なくのこと…

以前と全然違いますね!
経費がすごく下がりました!!
機械の償却もすぐに終わりそうです!

という連絡を頂きました。 ものすごく喜んでおられました。 資材単価の他に、作業効率もものすごくよくなったとも言われていました。 

そうそう、スライドブリスターには〝機械いらずで、手作業で作業できる〟というメリットがある反面、生産数が増えてくると、それがデメリットに転じるのです。 そのお客様のところでは、繁忙期には社員総出で台紙の挿入作業をしていたと言われていました。 

人手で行うということは、それだけ「人件費」がかかるということです。 溶着タイプに変え、機械化することでそういった余計な〝人件費〟もなくなります。 

結局、スライドタイプでは、その資材コストの面でも、人件費の面でも、余計にかかっているというわけです。 毎日の作業になることを思うと〝その差〟はすごいですよね。 

そういったことを考えると、溶着タイプの方が 実はリーズナブルだ! っていうことがわかります。 しかも! スライドタイプより、溶着タイプの方が安全なのです!

おっと! この話はまた次回ということで。


修正・加筆 2024/06/20


時短設計®な視点で、あなたの作業現場が、少しでもハッピーに快適になることサポートをしています。 ご相談は随時受け付けております! お気軽に。

パッケージ:ブリスター包装機

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Written By

けたろーのアバター けたろー 包装機械相談士/時短設計®士。

包装機械相談士。時短設計®士。 先代よりブリスター包装機と関わり約40年余り。『人海的な手作業』が主流のこの包装業態に風穴をあけるべく、もっとブリスター包装機械のことを知ってもらいたくてこのサイトを立ち上げました。包装作業は毎日のことなので、なるべく、その負荷を減らせるようできればと思ってます。 人手不足や働き方改革が叫ばれている昨今。何かのきっかけになれば幸いです。 あなたの生産現場が、最高最善にハッピーになれますように。(*^-^)