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木型を使った“多数個処理”で発生する致命的な問題。

前回のブログでは、〝ブリスター包装での木型を使った多数個処理は、本当は生産効率が悪い〟ということをお伝えしました。 でも実は、この処理方法には、もう一つ大きな問題が隠れているんです。

今回は、その点についてお伝えしますね。

こんにちは、
大阪・柏原でブリスター包装機をオーダーメードで手掛けています。
ブリスターパック・ラボ、担当のけたろーです!

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内在している致命的な問題。

さて、
一見するとものすごく効率がよさそうに見える〝木型での多数個処理〟に関して、本当は効率が悪いのだとお伝えしました。また、その中で機械的な3つの問題点があるということをお伝えしました。 

3つの問題を少しおさらいすると、
熱板が大きくなることに伴う、【1.熱ムラの問題】【2.バランスの問題】【3.圧力の問題】です。(詳しくは、前回の記事を参照してくださいね。)

これら3つの問題に加えて、内在している問題があります。 それは、この2つです。

水蒸気問題。

まず、水蒸気の問題です。 台紙には、かならず〝水分〟が含まれています。 台紙側から熱を加えるという方法は、台紙の厚み分を通して、台紙表面に塗布された〝ホットメルト剤〟を溶かすということです。 つまり、台紙に含まれている水分が水蒸気となって、容器内にこもるのです。 

こと、多数個取りでは個々のバランスをとるために加熱時間が必要以上に多くなりがちです。 そのため、台紙中の水分が容器にこもりやすくなってしまうのです。 

水蒸気が容器内にこもってしまうことで、製品の変質につながってしまいます。 特に、金属製の製品であるなら水蒸気の問題はまさに、〝致命的〟になり得ます。 包装後の商品を貿易などで遠方に送る場合や、包装後の保存期間が長くなってしまう場合などには、影響を与えてしまいます。

過度な加熱時間に伴う弊害(問題)。

上記に記載した、〝 こと、多数個取りでは個々のバランスをとるために加熱時間が必要以上に多くなりがちです。 〟と言う部分に関して、もうひとつ〝容器の膨張〟の問題を挙げます。

木型による多数個取りでは、熱溶着時に容器を長時間高温化にさらす状況をうみ、そしてそれは、容器内にある空気を膨張させ、容器がパンパンに腫れてしまうという現象を生み出します。

この問題を対処するために、木型の一部にスリット(溶着しない部分)をわざと設置して〝空気穴〟を設けるという策を講じます。 

溶着部分への〝空気穴の設置〟。 (市場調査にて。)

この空気穴によって、ブリスター包装が本来持っている〝気密性〟という折角の機能を損なわせてしまっていると同時に、商品の種類によっては、商品自体に影響を与えてしまうという危険性を孕んでいます。

またそもそも、商品を高温化に長時間さらしてしまうという作業方法自体、大きなリスクを抱えているとも言えるので、作業を行う際には、注意しながら行う必要があります。

問題を回避するには?

では、こういった問題を回避し、安心・安全に快適に作業を行っていくためにはどうすればいいでしょうか? 長年の仕事の中で、よく

ブリスターの機械なんて中古で十分。安けりゃいいねん。
溶着さえできたらええねん。

などという声を聞くことがあります。 むろん、そういう方とは波長が合わないので、仕事を共にするには至らないのですけど。。 (´Д`ι)アセアセ  

でも、そんな話しをされているのを聞いて、残念な考え方だなってすごく思います。 なぜかと言えば、大事なことは、【人手による仕事をどのように簡略化させ、どのような役割や機能を機械に与えるか?】 だと思うからです。 

確かに、安い中古機などを見つけてくれば、溶着もできるでしょうし、安上がりに済むでしょう。 

でも、ただ単純に機械をあてがって設置すればすべてが解消できるかといえばそうではなく、むしろ、それがかえって作業性を複雑に煩雑にしてしまう可能もあるのです。 一昔前のように、今は〝リソースは無限〟という状況ではありません。 こと、人の問題は、今では死活問題になりつつあります。

もちろん、扱われる商品や包装をされる環境に応じて最適・最良な方法があります。 

その点、うちではオーダーメードにて機械を設計・製作しておりますので、製作前に作業に対する希望・要望などをヒアリングし、時短を目指した最適な機体を設計することができます。 ものすごく手前味噌なのですが・・w  40年余りブリスター包装に関わってきているので、それなりの答えや方法を持っています。 が、いちお、ノウハウにあたるところですので、残念ながら公なここの場では多くは語れません。 

最幸・最善な方法で安心・安全に包装作業をされるのが一番だと思っていますので、抱えられている悩み事への相談に乗ることは全然大丈夫です。 しかしながら・・・ ノウハウだけを奪うようなお客様への接客は致しておりませんので、あくまでビジネスとして、お互いにWin-Winで対等な関係を築ければ本望ですよね。 共にメリットがでる方向でお願いしております。

まずは、現状の作業を当たり前で捉えずに、時にはそこに疑問を持って別の角度・視点で作業方法を捉えてみることも大事ですよね。

あなたの作業現場が、少しでもハッピーに快適になることを願っています。

ご相談は随時受け付けております! お気軽に。

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けたろーのアバター けたろー 包装機械移相談士/時短設計®士。

包装機械相談士。時短設計®士。 先代よりブリスター包装機と関わり約40年余り。『人海的な手作業』が主流のこの包装業態に風穴をあけるべく、もっとブリスター包装機械のことを知ってもらいたくてこのサイトを立ち上げました。包装作業は毎日のことなので、なるべく、その負荷を減らせるようできればと思ってます。 人手不足や働き方改革が叫ばれている昨今。何かのきっかけになれば幸いです。 あなたの生産現場が、最高最善にハッピーになれますように。(*^-^)