公式LINEはじめてます!

ブリスター包装ラインを考える上でのワナ。

〝製品〟は作れるのに、『商品』ができない・・・。 ブリスター包装機械へのご相談を頂いて、そんな話を聴くことがあります。 笑えるようで、笑えない話なのですが、生産工場を持つ会社さんにとっては致命的な事由ですよね。 

こんにちは、
大阪・柏原でブリスター包装機をオーダーメードで手掛けています。
ブリスターパック・ラボ、担当のけたろーです!

受託包装を絶賛承り中です!。 お気軽に!

めざせ、100人! ってことで、Youtube やっているのですが、なんと! お陰様で100人突破しました! これもひとえに、皆さまのお陰です。 次は1000人目指してコツコツ。 できればチャンネル登録お願いします!

〝製品〟と〝商品〟は違います。

さて・・・。
時に、『製品』は生産できても【商品】として完成させることができないという状況を耳にすることがあります。 

社長! これ以上、商品が作れません!!

概ね、製品に包装等をして出荷しますよね? 包装もせず、何ら意匠もせず、〝ムキムキ〟のまま販売するのであれば特に問題はでないのでしょうけど、そもそも〝製品〟と〝商品〟とは違うのです。 

どういうことかというと、製品とは、中身そのものを指し、商品とは、包装・意匠などを付加して店頭に並べれる状態を指します。 つまり、〝売り物〟として成立している状態が商品です。 例えば、歯ブラシを例に挙げれば、歯ブラシ本体が【製品】で、その歯ブラシをパッケージしたのが【商品】です。 いくらたくさん歯ブラシを製造できても、それがパッケージ化されていなければ店頭に並べて売ることができないのです。

要は、商品に対する物理的な生産環境が整っていなければ、生産現場がどうがんばったとしても商品にならないのです。

ボクの経験で言わせてもらえば、多くの経営者(生産工場の運営者)が陥る罠があります。 それは・・・

ブリスター包装ラインを考える上での〝罠〟

この問題が発生してしまう一番の理由を言えば、それは〝製品と商品の違いを認識していない(経営者が多い)〟ということです。 つまり、生産工場での生産を考えた時、そのほとんどは〝製品の製造〟ばかりに注力して、【商品化】への対応が疎かになってしまっているということに問題があります。 

例えば、設備の増強を考えた時、製造装置には細心の注意を払い多額の投資をするにもかかわらず、最終工程であるはずの包装工程には、あまりにも無頓着であまり投資をしないというのがそれです。 そこには、〝製品さえたくさんできれば、【商品】として成り立っている〟という思い込みがあるようです。 それこそが〝罠〟なのです。

結局のところ、製品が幾ら安定的に作れたとしても、最終形態である【商品】を考えなければ、ラインとしては台無しです。ですので、製品そのものをつくるラインを考えるのと同じくらいの熱量で、包装工程などを含めた【商品をつくる】ラインも考えなければならないというわけです。

生産ラインとは、〇〇のイメージ。

実は、生産ラインって、〇〇と似ています。 

ここで問題です。 〇〇とは、なんでしょうか?  わかりますか??

・・・そうそう、ここ最近、水害が多いですよね。 温暖化の影響の所為か、局地的に雨の量が半端なく降り、河がそれに耐えきれず、最悪は氾濫・・。 

話がちょっと反れましたが、〇〇とは【河川】。 生産ラインは〝河川〟に似ています。 なので、(経験上の話しですけど。)河川をイメージすれば、概ね、生産ラインはうまく機能させることができます。

これは至極当然のことですが、河は上流から下流に向かって流れます。 また、河を観ていると上流から下流に行くにしたがって川幅が広くなっているのがわかると思います。 もし、下流域よりも上流域や中流域の方が広い場合はどうでしょう? 何らかの原因で、下流域の方が狭くなってしまった場合、下流域では氾濫が起きる状況が生まれますよね? 

これは、生産ラインでも同じです。 

流れを考える上では下流にいくほど幅広くゆったりさせるのがラインの安全性を考える上で得策です。 というか、それが自然なのです。 ちなみに、生産ラインでの下流とは最終工程である包装工程であり、製品をつくる工程が上流工程になります。

上流側の製造ラインでバンバン材料を投入し、たくさん【製品】ができたとしても、下流の包装工程でそれを処理できる能力がなければ、〝氾濫〟を招いてしまいます。 氾濫とは、商品ができないということ。

繰り返しますが、製品は〝商品〟になって始めて【売れる】状態になります。 どれだけたくさんの製品が生産できたとしても、商品の形にならなければ意味がありません。 製品の段階は、未だ仕掛りの状態です。 会社運営の面を考えても〝無益な仕掛り〟が増えるのであれば得策ではないですよね。

全体のバランスが一番大事。

『最終工程である下流を広くすること』と言っても、ただ闇雲にその能力をあげても、それはそれであまり意味がありません。 チョロチョロとしか製品ができない状況で、最終工程を増強したとしてもバランスを欠きますよね? 要は、生産ラインを考える上でもう一つ大事なことは、全体のバランスを考えるということです。

なんで、こんなことが言えるのか?

それはボク自身が長年ブリスター包装(ライン)に携わってきたということもあるのですが、それ以前に前職で半導体製造工場でシステムエンジニアとしてシステム構築に携わってきたというのが一番の理由です。

半導体は、たくさんのプロセス(処理工程)を経て製造されます。 半導体という製品を完成させるために、さまざまな装置を使って処理が行われるのです。 同じ装置であっても処理条件を変えて使われることもあります。 そんな状況下ですので、どこかでトラブルが発生すると、たちまち全体に影響して、処理がストップしてしまいます。 それゆえ、全体を俯瞰し、全体のバランスをみながら処理を考えるということが非常に大事でした。

そして、もうひとつ。 特に重要だったのが【情報の流れも同時に考える】ということです。 

半導体プロセスにおいて、モノ(現物)と、それに纏わる情報が食い違ってしまうということは致命的です。 なぜなら、誤った処理をすることにつながるため、最悪は廃棄になってしまうからです。 最終プロセスに近ければ近いほど、ロスの痛手(損害)は大きくなります。 なので、【情物一致】の考え方が大原則であり、如何に、矛盾することなく情報と物を一致させ、安全安心に処理ができる環境を構築していくか? が、システムを考える上でのキーになっていました。

こと、情物一致について言えば、半導体製造に限ったわけじゃありません。 最近ではトレーサビリティが常識化しているため、どんな生産ラインであったとしても当てはまります。 モノと情報の一致が図られていなければ、トレーサビリティは成立しません。

ですので、人・モノの流れを追うことに加えて〝情報〟の流れも追いながら、最初の工程から終わりの工程まで一通りをみて、バランスを考えるということが重要なのです。 しかし・・・

最適な生産ラインを築くために。

とは言うものの、小中規模な生産規模の工場では、そういった考え方にたどり着くのはなかなか難しいのかもしれませんよね。 まぁ、大規模な生産工場ではそれなりの専門部署があるでしょうから特に問題はないのでしょうけど。笑

では、どうすれば最適な生産ラインを築けるでしょうか?

その答えは、とてもシンプルです。

それは、『専門家に相談する』です。 

情報が簡単に得られる時代にあって、ネットなりを使って自分で知識を漁ってやってみることも大事だと思いますが、情報だけではどうしようもないこともあります。 ですので、実経験が豊富なところとタッグを組んで、あなたのベストな生産ラインを構築していくというのが最良な方法だと思います。 

またその際、気をつけたいのは全体を観てくれる人と組むということ。 仮に、それが機械単体であったとしても、導入したい機械の前後の工程もケアしてくれるところと組むのがベターです。

なんでか? っていえば、機械単体であったとしても必ず、前後工程は絡んでくるからです。 人の動きしかり、段取りしかり、包装作業後の工程然り。 そこでも当然バランスが必要になってきます。

バランスのいい生産ラインは、作業者にとっても心地のいい作業現場になり得ます。 

つまり、商品自体の質もあがり、生産性もあがって、会社にとっても、それを買ってくれるお客さんにとっても良好な状況が生まれるということに繋がっていきます。 

というわけで、あなたの生産ラインがもっと快適になればいいですよね。


時短設計®な視点で、あなたの作業現場が、少しでもハッピーに快適になることサポートをしています。

ご相談は随時受け付けております! お気軽に。

よかったらシェアしてね!

Written By

けたろーのアバター けたろー 包装機械移相談士/時短設計®士。

包装機械相談士。時短設計®士。 先代よりブリスター包装機と関わり約40年余り。『人海的な手作業』が主流のこの包装業態に風穴をあけるべく、もっとブリスター包装機械のことを知ってもらいたくてこのサイトを立ち上げました。包装作業は毎日のことなので、なるべく、その負荷を減らせるようできればと思ってます。 人手不足や働き方改革が叫ばれている昨今。何かのきっかけになれば幸いです。 あなたの生産現場が、最高最善にハッピーになれますように。(*^-^)