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日産3000個以上なら、スライドブリスターはやめた方がいい。

スライドブリスターと溶着タイプのブリスターの決定的な違いがあります!

こんにちは、
大阪・柏原でブリスター包装機をオーダーメードで手掛けています。 ブリスターパック・ラボ、担当のけたろーです!

受託包装を絶賛承り中です!。 お気軽に!

気が付けば、2017年もすっかり始まってますね。笑 そうそう、昨日、一昨日と全国的に、雪模様な天候でした。 センター試験と重なってたみたいで、受験生の方々、大丈夫でしたか? ボクが住んでるエリアは、雪の影すらなく、なんだか、期待外れで… 子どもらも、残念がってました。

さて…

選び方の目安。

もし、スライドブリスターにしようか、溶着タイプにしようか… 悩まれているのであれば、一応のガイドラインがあります。 ガイドラインとは、概ね、

日産、3000個以上。

これが線引きとなります。 

現状の生産が、日産ベースで3000個を超えるのであればスライドブリスターの採用はやめた方がいいです。 あまり、おススメできません。 はっきり言って、3000個を超えるのであれば、返ってコストアップにつながってしまう可能性があります。

スライドブリスターのメリット。

これは、ご周知なことだと思いますが、スライドブリスターとは、透明の容器に〝溝〟があって、そこに台紙が差し込まれているブリスター包装のことです。 こんな感じです。

3000個以上の場合、なぜ、お奨めできないのか? その前に、まず、スライドブリスターでの利点をお伝えすると、設備投資が要らないということを真っ先に挙げることができます。 確かに、この点はすごく魅力的ですよね。 特別な機械を導入することなく、〝手作業だけでそこそこ見場の良い〟包装作業ができるのであれば、うってつけの方法だと思います。

メリットがデメリットへ。

しかし! 生産数がある程度多くなってくると、これがマイナスに転ずる場合があります。 一番顕著のが、『作業性の問題』です。

スライドブリスターでは、〝容器の溝に台紙を差し込んでいく〟という作業が発生します。 また、台紙が抜けないようにホッチキスやラベル、もしくはテープなどを使って固定するという作業もあります。

この作業がなかなか厄介で、ボクが聞いたある会社さんでの話では、繁忙期には〝社員総出で包装作業をしなければならないという状況になる〟ことがあったそうです。

たしかに、小ロットの場合には、さほど気にならない作業のように思えます。 でも、処理する数が増えてくれば、かなりメンドクサい厄介な作業になりえるのです。 

目安の数量。

作業性から少しイメージしてみたのですが、

日産 3000個が、包装を見直すひとつのガイドライン

であることに気がつきました。 3000個と言うと、8時間の作業時間として、だいたい400個くらいです。 1分間に、おおよそ6~7個仕上げる計算になります。 もしかすると、

たかだた、6個?
しれてるやんか!

と思われるかもしれませんね。 でも、ちょっと待ってください!

人手による生産数「安定」の難しさ。

多くの生産現場では生産数を計画的に決めていると思いますが、手作業に依存している場合、実際のところ計画通りに進まないことが往々にしてあるのではないでしょうか?

毎日、毎分、毎時間、手作業を繰り返す場合のことを〝冷静に〟考えてみます。 実のところ、手作業で、毎日、毎時間、一定個数の処理をキーブするというのは、かなり、しんどい作業です。

なぜかと言えば、手作業=スタッフの能力次第 な面が伴うからです。 複数のスタッフで作業を行っている場合を考えてみると、それは顕著に表れます。 

ある人はたくさん、でも、別の人はそれほど… という状況がうまれるのです。 つまり、スタッフの能力で、生産に対する出来高が変るということです。 それに加えて、個人個人のスタッフの状況で考えてみれば、しんどい時、調子がのらない時には処理数が落ちてしまうのは否めないですよね。 

生産計画をたてたとしても、包装担当が調子の悪い時には生産数がガタ落ち。 また、たとえば、その作業をパートさんにお任せしているとして、何かの事情で出社できない場合には生産の目途がたたないとか… 

最近では、労働時間の面も考えなければなりません。 仕事がたくさんあっても時給と労働時間のバランスで、中断せざるを得ないといういう…

この状況が続くと、最悪の場合には〝失注〟に繋がってしまうリスクもあり得ますよね。

ある事業所さんのところで実際に聞いた話なのですけど、そこでは手作業でのベストな構成人員が11名。 でも、諸事情で2~3人が抜けてしまうと、生産力がみるみる低下。 予定している計画に届かないという状況に陥り、折角の受注をやむなくキャンセルせざるを得なくなったと……

そこで、解決策!

手作業での仕事は楽そうに見えて、生産の安定性から考えると、かなり難しいのが現実です。 こと、少子化やスタッフ確保の問題、それに加えて労働時間の問題を考えると、生産数のコントロールの難しさは、以前にもまして難しくなっていると言わざるを得ないです。

そういった諸々を回避する解決策として、溶着タイプに切り替えるという方法を挙げます。 溶着タイプとは、台紙に透明容器がくっついたタイプのことです。

いいのはわかるけど、
でも、設備がいるんでしょ? 
お金が… 

と、そんな風に不安やためらいを感じられているのであれば、あまり心配はいらないと思います。 うちの機械を導入して、スライドブリスターから溶着タイプに切り替えられたお客様から、

設備投資が気になってたのだけど、
考えていたより遥かに短い期間で償却できました!

なんていう声が届いたことがあります。

設備は必要だけど、それ以上に!

見積もり額はそこそこの金額にはなったのですけど、機械を納入したあと、しばらくして聞いたところ、一年たたずして償却できたと、ものすごく喜んでおられたのを覚えています。

では、なぜ、そんなに早く償却できたか? と言えばこんな理由によります。 

包装資材の単価が劇的に下がった。

というのがあります。 

包装資材の単価的なことをいうと、仕入れ先の業者さんによるとは思いますが、溶着タイプに変更するだけで単純に、1個当たり15~20円程度の削減に繋がります。 また、資材単価もさることながら、実際には、目に見えないところ、つまり、作業労働に係る時間の削減も大きく関わってきます。

3000個を例に挙げて言えば、溶着タイプでの処理にかわると約3時間程度で終わってしまうのです。 しかも、箱詰め・検品等を含めてです (※ 20個/分 程度の処理として)。

前述の事業所さんで言えば、繁忙期には社員総出(前出では60名程度の社員数)でかかっていた作業が、2名程度のスタッフで可能になり、スライドブリスターの頃に比べて作業時間もグッと短縮することができた… とのことで、その効果が絶大だったというわけです。 

大きな利点は…

それに加えて、大きな利点は『生産処理数の安定化』です。 

まず、考えて頂きたいのが、ご周知かもしれませんが、ブリスター包装とは『製品に対する最終工程』だということです。 

製品が〝商品として完成する〟つまり、店頭に並べられる状態になるまでの一連の工程で考えてみると、中身に入れる製品がどれだけ効率よく生産できたとしても包装工程で滞ってしまえばアウトで、売ることできないのです。

ブリスター包装工程で滞りが発生すると、いつまでたっても〝売るための製品=商品〟にはならず、出荷できないという状況を生んでしまいます。 

前述の事業所さんでも、中身の生産については、すごく機械化されていてスムーズなラインで対応されていました。 でも、包装工程がそうでもなくて、そこが〝ボトルネック〟になっていたということです。

生産数が安定するということは、当然、市場へ向けて安定した供給が可能になり、またそれは、迅速な「収益化」へとつながるということでもあります。

が、しかし…

「溶着タイプに変えるのがいいのか!」 と、多数個処理な木型・平版方式の機械を使う方法をとられるのであれば、それはそれで問題があります。 確かに、その方式の機械は、価格も手ごろで、なんなら中古機も出回っています。 

でも… 多数個木型・平版タイプの機械を用いた場合でも確かに〝機械化〟はできるのでしょうけど、この手の機械は、〝人海戦術〟をベースにした設計で成り立っているため、〝人手の問題〟は解消されないのです。 

手前味噌なのですが… うちのブリスター包装機なら、人手の問題も生産数に対する問題も全てクリアできます。

機械化はわかる…
でも、そうはいってもなぁ…

確かに、機械を考えるのであれば、まとまった金額がいるから二の足を踏んでしまう… というお気持ちはお察ししますし、十二分に理解できます。 でも、本当に導入を決断されるのであれば、手段はいくらでもあると思います。

リースという手段だってありますし、レンタルするという方法も可能です。 また、タイミングがあえば〝補助金を利用する〟というのもひとつの手段です。 

結局、長い目で見てどうするか? 行動できるかどうかはその辺りなのだと思います。


修正・加筆 2024/06/24


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Written By

けたろーのアバター けたろー 包装機械相談士/時短設計®士。

包装機械相談士。時短設計®士。 先代よりブリスター包装機と関わり約40年余り。『人海的な手作業』が主流のこの包装業態に風穴をあけるべく、もっとブリスター包装機械のことを知ってもらいたくてこのサイトを立ち上げました。包装作業は毎日のことなので、なるべく、その負荷を減らせるようできればと思ってます。 人手不足や働き方改革が叫ばれている昨今。何かのきっかけになれば幸いです。 あなたの生産現場が、最高最善にハッピーになれますように。(*^-^)