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商品へのパッケージの選び方。

商品パッケージの選び方についての考察を少々。


こんにちは、
大阪・柏原でブリスター包装機をオーダーメードで手掛けています。
ブリスターパック・ラボ、担当のけたろーです!

受託包装を絶賛承り中です!。 お気軽に!

さて…

パッケージ(包装形態)の選び方。

商品ができて、その次に考えることのが

包装をどんな風にしよう?

という事なのだと思います。

袋にするか? 箱にするか? それとも、カップなどの容器?  いろんな包装形態があるので、とても悩ましいところですよね?  まぁ、商品の形状によってある程度は決まってくるとは思いますが…

包装の主たる目的。

ところで、『包装』の主たる目的については、ご存知でしたか?

恐らく真っ先には、〝見栄えよくして、売れやすくする!〟といった「訴求効果」に対してのことをイメージされるのだと思います。 たしかに、それもあります。 でも、包装の主目的は、

中身を保護すること。

です。 包装するということの流れからすれば、「製品そのもの」を保護しつつ、見場よく… と言った感じでしょうか。 

商品化したものの、包装形態のミスチョイスで輸送時に商品が壊れたり傷んだりしたとあっては本末転倒です。 また、それが無事に陳列棚にのったとしても、イタズラが起きやすかったり、改ざんされやすかったりといった場合でも同じく、〝保護〟という観点からは外れてしまいます。

商品への適合性。

商品に対する包装形態を考える上で、まっさきに重要なのは、その商品への適合性(相性)なのだと思います。 

中身である商品を破損や劣化を招くことなく、きっちり輸送でき、店頭で陳列できる包装形態を選択するということが最優先な条件です。 その上で、いたずらや万引きなどへの対策がきちんと担保できるということが次の条件。 これらの条件を満たした中で、訴求効果などのデザインをどのように盛り込むか? が3番目の条件です。 

それらを踏まえた上で最終的に話題になるのが、恐らく、その包装形態でのコストということになるのではないでしょうか? もしかすると、最初からコスト重視でチョイスされるのかもしれませんが… 苦笑

気になる包装に係るコスト

包装資材の単価って、実に悩ましく、シビアなことなのだと思います。 

商品の売価を考えると、包装(材料)にそれほどコストをかけたくないとか、そもそも、中身(商品)が大事なんだから! とかモロモロの事情があるのだと思います。 でも、経験上で言わせて頂くとするなら、

包装資材の単価だけに捉われて考えると失敗する。

ということです。

包装を考える上で大切なこと。

包装形態を決めるときに、合わせて考えて頂きたいことがあります。 それは、

どうやってその包装を行っていくのか? 

ということです。 

1個や2個、数百のレベルなら、たぶん、それほど問題にならないことだと思います。 しかし、それが、数千、数万といった具合に、数が膨大になる場合はどうでしょうか? 

その際には、包装資材へのコスト(単価)もさることながら、もっと重要になることがあります。 

それが、〝作業性〟なのです。 

目先の単価も重要なのかもしれませんが、そこばかりに捉われてしまうと、かえってコストが高くなってしまう場合があります。 包装資材的にコストがどれだけ安かったとしても、その取扱いに〝難〟があるなら、より多くのコストがかかってしまうということです。 

作業のしやすさも大事。

例えば、『袋状の形態』を採択したとして、商品を袋へ入れる時の作業性を考えてみましょう。 たとえば、

袋を1枚づつ取るのに時間がかかる。
中身を入れる際に、袋をすぐに開けれない。
密封時に安定しない。

など、作業に際しては、もろもろの状況が考えられます。 これらについて、直ぐに是正できればいいのでしょうけど、もしできないのであれば、作業に対するコストは甚大になっていきます。

作業性が悪い=時間がかかる=コストがかかっている ということです。 

デザインも作業性に関与する。

そうそう、作業性に関与することで言えば、デザインもそうです。 例えば、容器を使った包装を考えてみます。 

ボトルの中に入れる商品に対して、ボトルの口の大きさが小さいとか、そもそも、入れにくいだとかという場合、作業性は落ちます。 これは、ボクが実際に体験したことなのですが、それをちょっとお伝えしますね。 


それは、ボトルに粒状の製品を充填するという機械の案件でした。 

粒状の製品は、丸ではなく四角い形状で、その製品に対するボトルの口径がギリギリのサイズだったのです。 手作業で入れたとしても非常に入れ辛く、『どうやって入れんねん?』 みたいな… 容器本体の形もそうでした。 少し、楕円な形をしていて、とても不安定だったのです。 


過去の経験から言わせてもらうと、コストやデザインでの面と実際の作業性は相反している場合が多いような気がします。 

では、なぜそうなってしまうのかというと、これはボクの私見なのですけど、作業現場を知らない人がコストやデザインを決めてしまっているから… なのかなと。 別の言い方をすれば、〝作業者の視点や配慮が欠落している〟とも言えます。

包装資材の購買担当は、『購買の視点=モノのコスト』だけで判断しようとし、デザイナーは、『デザイナーの視点=外見 だけ』で判断しようとする。 それで結局、実際に作業するスタッフへの配慮が蔑ろにされてしまっている…

ということなのかと思います。 〝次工程はお客様!〟という言葉がありますがそういう観点はなさそうです。 

もしかすると、〝縦割り〟な会社組織が生んだ弊害なのかもしれませんが、自分の目先のことだけで選択・判断してしまうと、結果として、より割高な選択をしてしまうということになります。

「会社の利益」という視点で見れば、その損失は大きいですよね。 

それが会社事業としてのことなら、〝購買・デザイナー・作業スタッフ〟が一丸となって、取り組むべきなのだと思います。 そうすれば、もっといいアイデアが生まれてくるはずです。

その包装を選択することで、作業性はどうなるのか? もし、その先の機械化まで視野に考えるのであれば、その対応ができるのか? そんなことをイメージしながら、包装形態を選んでみることが大切ですね。


修正・加筆 2024/06/21


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Written By

けたろーのアバター けたろー 包装機械相談士/時短設計®士。

包装機械相談士。時短設計®士。 先代よりブリスター包装機と関わり約40年余り。『人海的な手作業』が主流のこの包装業態に風穴をあけるべく、もっとブリスター包装機械のことを知ってもらいたくてこのサイトを立ち上げました。包装作業は毎日のことなので、なるべく、その負荷を減らせるようできればと思ってます。 人手不足や働き方改革が叫ばれている昨今。何かのきっかけになれば幸いです。 あなたの生産現場が、最高最善にハッピーになれますように。(*^-^)