前回のログで〝ブリスター包装に点字をつける機構を考えた〟ということをお伝えしたしました。
こんにちは、
大阪・柏原でブリスター包装機をオーダーメードで手掛けています。
ブリスターパック・ラボ、担当のけたろーです!
めざせ、100人!(← 目標 低ーー!w) ってことで、Youtubeもやってるので、できればチャンネル登録もお願いします!
→ 前回のログはこちら。
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さてと…
ここで、少し質問させてください。
目の見えない人も顧客。
質問は、これです。
目の見えない方にも、アプローチできてますか?
どうでしょう? もしかすると、
うちの商品は、目の見えない人は使わないから、うちには関係ないよ!
そんな風に思われているのかもしれませんね。
すごく残念な考え方だと思う反面、わかる気もします。 ボク自身、このことに取り組む前は、正直、全く思ってませんでしたし。 気の毒だなって思うくらいで、自分自身が どうの っていう感情までは、湧いてこなかったです。 でも、実際、これに取り組むようになって、やった方がいいよなぁ って思うようになって…
実は、目の見えない方へアプローチすることには3つのメリットがあるんです。 今日はそれを皆さんんにお伝えしたいと思います。 その3つとは、これです!
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アプローチすべき、3つの理由。
3つの理由とは、これです。
1. 目の見えない人のために。
2. 将来の高齢化社会のために。
3. あなた自身の会社のために。
それでは、詳しくお伝えしていきますね。
目の見えない人のために。
まず1つ目、〝目の見えない人のために〟。
以前、目の見えない方に
あなたは、どうやって商品を買っていますか?
と聴いたことがあります。 ある人は、店員さんに聞いて買っていると答えてくれました。
しかし、実際のところ、無事に物を買うことができたとしても、その次に障壁になるのが、〝それが本当に正しい物か?〟どうかへの確認です。 買い物をサポートしてくれた人を疑うつもりはないのですが、そこには、間違いもあるはずです。 しかし、現在の仕組みの中では、買う時も、買った後も、商品をきちんと認識することもできないというのが現状なのです。
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この点に関して、例えば、もし、ご自身の身内だったり、知人が、目が見えにくいという立場だったらどうでしょうか? もっと、より善くしたいと思いませんか?
パッケージに〝点字〟が加わっているだけで、彼に対して、かなりの安心感を与えることができるのです。 しかし、こうやって点字の話をすると、概ね、
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『我々の商品は、目の見えない人には使われないので・・』
と言われるのです。 挙句、
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これは我々の仕事ではない。
もっと、違う団体でやってもらったらどうですか?
そんな風に言われることもあります。 哀しいことに、皆、見て見ぬふりをするというか、他人事になってしまうのです。
目が見えなくても、同じ。
機会があって、生まれつき全盲であるという方と話をした時、
『ボクらは目が見える人と同じように生活をしている』
と言われていました。
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ボク自身、半信半疑だったのですが、実は、彼が言われていることは確かです。
彼・彼女らは、刃物だって使えますし、化粧だって普通にされます。 → 参考動画 https://youtu.be/yBt70e0AtTw
もちろん、料理だって普通にされているのです。 もっと言えば、色さえも見ることができます。 見るというより、感じるというのが正確なようですけど。 その感覚は、むしろ、目が見えている我々よりも上だと言えます。
ただ、それは〝生まれつき〟先天的に見えない状況であれば… とも言われていました。 後天的、つまり、元々見えていて、病気や事故などで後から見えなくなった場合は、かなり状況が変わってくると。
だからこそ、同じような生活ができるような配慮が必要なのだと言われていました。
海外では目が見えない人の為の配慮が必須。
このご縁を機に、海外での動向を調べたことがあります。
ヨーロッパなどでは、特に薬事系の商品への点字表記が義務づけになっているようです。 下の画は、ヨーロッパに在住していた友人に送ってもらった薬関連のカートン(紙箱)サンプルです。 表面に点字が記載されています。
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ここまで点字が打たれているのは日本では見たことがないですよね… さすが、ヨーロッパ。 マイノリティに対して進んでいます。
将来の高齢化社会のために。
年齢を重ねるにしたがって、誰しも、肉体的に老化の道を辿ります。
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脚が痛い、腰が痛い、肩がまわらない、耳が遠くなるなど… それと同じく、目も衰えます。 また、高齢ともなれば疾病のリスクも高くなり、当然、病気で目が見えなくなる、あるいは、見えにくくなるというリスクも高まります。
最近では、若年層での成人病が問題視されています。
そんな〝もしも〟の時に備えて『点字』があればすごく便利になるはずなのです。 が、問題は点字の識字率(理解できるかどうか)です。 先天的に目が見えない場合を除いて、後天的な場合では、ほぼ読めないと言われていて、現在の識字率はは10%程度だと言われています。 つまり、点字があっても大多数が理解できないということです。
じゃぁ、点字は意味がないじゃないか? と思われるかもしれません。
でも、点字には有効な使い方があります。 それは、点字を〝点字〟として扱うということではなく、『突起(ドット)付のマーク』として扱うということです。 ツルっとした平面よりも、突起(ドット)があれば、触って確認し易くすることができます。
では、どんな風に突起(ドット)を活用するのか? 少し、詳しくお伝えしますね。
【スマホファースト】で考える。
前述の全盲の方との対話で知ったのですが、彼曰く、『今は、スマホがあればなんでもできるんです。』と言われていて、スマホをかざせば、それがナニモノであるかの特定がすぐにできる… と話されていました。
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スマホでそんなことができるんですか?
と聞いてみたところ、スマホには標準的に〝アクセシビリティ(※)〟という機能が内蔵されていて、それを使えば、音声で読み上げをしてくれるとのことでした。 ※ 最近ではアクセシビリティ以外にも、AIを使ったアプリが多数リリースされています。 (参照 Seeing AI https://www.microsoft.com/ja-jp/ai/seeing-ai)
この話を聴いた後、ボクもこの機能を試してみたんですけど、すごいですよね。 ボタンの位置を始め、文章など、画面に表示されるものを全て読み上げてくれるので便利がいいです。 最近では、視覚障がい者の方専用のスマホもあるという話を聴きました。
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こういったことから、スマホをとり入れた仕組みを考えていけば、目が不自由でも物の認識が容易になるのではないか? と思うのです。 例えば、商品バーコードを利用した読み上げなどがそれです。
ただ、それを行うには、バーコードは平面上に記されているため、バーコードの位置が特定が難しいという問題があります。
この問題を回避するために突起(ドット)を使うというわけです。 バーコードの近辺に突起を配置しておけば、容易にバーコードの位置が判断でき、読み上げも容易になると考えています。
なお、現在うちでは、より簡単に読み上げができるようなアプリの開発を進めています。
あなた自身の会社のために。
社会的なイメージを上げることを目的に仕事をするわけでもないのでしょうけど、ご周知の通り、そういった活動に対しての世間的な視線というのは、時にすごく機敏に反応します。
こと、現在ではダイバーシティが叫ばれ、マイノリティな方々に対しても住みやすく、働きやすい環境にしていくことが強く提唱されています。 ESG(Environment Social Governance)も然りです。
誤解を恐れずに言えば、こういったマイノリティの方々に向けた活動は【社会的活動】の一環にもつながっていくため、『よい取り組みをされている会社だ!』『安心できる会社だ!』というように、あなたの会社としてのイメージも高まり、社会的な評価も得られていくはずなのです。 それらは、うまく行けば、会社としての利益にもつなげることができます。
それに加えて一番重要なことは、
目の見えない人たちも列記とした〝お客様〟であることに違いない
ということです。
市場規模からすれば微々たることなのかもしれませんが、彼らが顧客であることは確かであり、また、『彼らの声』を聴くことで、あなたの会社の商品がさらによりよく発展できるかもしれないのです。
彼らにとって使いやすいということは、健常者にとってもより使いやすいということに繋がっていきます。
また、最近盛んになってきている SDGs に対しても、このことは大きく、かつ、身近に関わっています。 SDGsでは、8、9、10、11が該当すると考えます。 (詳しくは、SDGsのページへ。)
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また、障がい者差別解消法により、障害のある方への〝合理的配慮〟などが求めれていて、これは平成28年4月1日から既にスタートしています。
事業者としてすべきこと。
ユニバーサル化やバリアフリー化が叫ばれ、スロープを配した段差の除去やエレベータの設置など、四肢への障がいに対しての取り組みは進んできているように思います。
しかし、障がいとは、四肢障がいに限ったわけではありません。
ボク自身、障害がある身ではないのですが、これを機に勉強をしてみて、視覚障がい者の方々に対しての取り組みは、まだまだ不十分だとすごく感じています。
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もしも、『よりよい社会を創る』ということが、健常者や一部のマイノリティだけに向けられているのであれば、とても残念なことですよね。 マイノリティの方への配慮は当然必要なのですが、一部ではなく、全体を通して対応していくことが必要だと思うのです。
全ての人に等しく。
こと、【包装】は、すごく身近にあるものです。
店頭で売られているほとんど全ての商品は〝包装〟されて販売されています。 こと、透明容器を用いるブリスター包装は、身近な包装の一つであり、幅広い分野で扱われています。 例えば、歯ブラシしかり、トイレの洗浄剤などのトイレタリー製品しかり、テープのりなどの文房具やカッターナイフなどのDIY用品だってそうです。
そう考えると、よく使われているブリスター包装だからこそ点字の重要度は高いと言えるのではないでしょうか?
たかが、包装に点字を入れること…
でも、それも発展させていけば、障がいがあるなしに関わらず、皆が暮らしやすい社会になっていくはずだと考えています。皆さんは、どう考えられますか?
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