まず、多数個取りの考え方が『当たり前』になった経緯を考えてみました。
それは、ものすごく単純なことなのだと思います。
一回でたくさんの処理ができるんだったら、それは効率がいい!・・はずだ。
そんな感じで生まれたのが、現状主流になっている木型による処理なのだと思います。
が…
そもそもの〝ブリスターパック〟を実現させる方法から紐解いてみれば、
透明容器に台紙を熱溶着するにあたって、台紙の裏面(能書きが書いてある面)から
熱を印可するという方法が、一番手っ取り早い方式であったということは否めません。
溶着する処理を考えた場合、容器側からの処理をするとなれば、容器の凹凸が
邪魔をするなどして、とてもやりにくいのです。
台紙の裏面側から処理を行なえば、容器の凹凸を気にせずフラットになるため、
熱板とそれを押さえる機構さえあれば溶着ができるのですから、機械的には至って
シンプルな機構で実現できます。
ところが、これによって少し弊害が生じるのです。
台紙の裏側から熱をかけるということは、糊面とは逆側となるため糊が溶けるまで
一定時間、放置しておく必要があります。
つまり、これは私見なのですが、
1個でも、2個でも、3個でも、糊が溶けるまでの時間は絶対必要になるのだから、
同じ作業をするのであれば、一気に多く仕掛ける方がいいんじゃないのか?
多数個取りが生まれた経緯には、そんな理屈があったのだと推測しています。
確かに、そう考えるとうなずけます。